足首骨折手術の体験記-術前より術後が怖いって話

骨折治療記

12/29 手術当日の朝

朝はほとんど障害もなく眠れました。
看護師長の配慮もあったのでしょうが、何より1日中いろんな検査や入院、手術のことまで聞いて、頭と体がかなり疲れていたのだと思います。
夜中の見回りも一度目が覚めただけで、すぐ眠れてしまいました。

朝は6時前に目覚めましたが、痛み止めを飲んだ後は今日は絶飲食のため手持ち無沙汰となってしまいました。
左足は絶対安静なので、しびんの交換の依頼をするほか、やれることがほとんどありませんでした。
飲み物を飲んで、足の冷えを確認しましたが、もはや冷えすぎて感覚があまりありませんでした。

バタバタしていたけど、今になって手術の怖さがやってきました。
約半年は通常の生活が送れないということや、1か月は確定で松葉杖生活になるということ。
この間に変わる生活習慣や自分の惨めさなどが、この時にかなり来ていました。
今後も何度も思うのでしょうが、付き合いなんかで飲み会に出るんじゃなかったということ。
飲み過ぎるんじゃなかったということ。
階段なんか使わなければよかったということ。
踏み外すようなドジしなきゃよかったということ。

今後、足に入れたプレートを取ることが前提なので、今後の生活の不安よりも後悔がかなり押し寄せていました。
そんなことを少しだけ妻に話しましたが、できるだけプラスに考えていかないと、その時間分損だと思うようにしました。

手術前の準備

幸い病休は90日まで給料保障されるため、少なくても90日間は擬似FIREだと思って生活を満喫する方向に思考を傾けました。

実際、就業不能の状況だと生活の不安があります。
いまは保障されているものもいずれは無くなるし、それでも仕事ができないというのは本当に不安しかありません。
仕事を辞めるとしても、次に繋がらない辞め方ですからね。

現在私は多少の投資をしていて、今はうまく流れに乗れているので、物価高騰などで生活が苦しくなる不安は少ないですが、投資だけで月々の生活費や税金や保険料の支払いなどは全くできず、何かあった時に取り崩さなければならないレベルです。

つくづく会社に寄りかかった生活だと痛感しますが、それならば会社に行かない間で少しでも資産を作る必要があります。
そう思って次に動く準備を始めることにしました。

まずはこのブログをしっかりと内容を充実させてみんなに見てもらえるようにすることがひとつです。
今までの人生で活かせる内容を深掘りしてそれの開花に努めること。
とにかくまずはそこからです。

後は、体力をつけないとリハビリできないので体力作りを意識することです。

手術室へ

色々と考えている間に回診がきてくれました。
担当医ではありませんが、整形外科の偉い先生で、とりあえず今日の手術頑張りましょうという趣旨でした。
昨日夜から看護師など周りに言われていますが、手術を頑張るのは先生方なんですよね。
私が頑張るのは傷を人より早く回復させて、人より早く健康な体にすること、そして今後ドジらないことの3つで、手術の先のことです。
嬉しかったですが、整形外科は高齢者が多いからか、今この瞬間を頑張れなくなっている患者が多いのかもしれないと思えた内容でした。

日勤の看護師は新人とフォロワーの2人組でした。
人柄は2人ともよく、簡単な雑談にも付き合ってくれました。
新人の方が点滴を入れるため針を刺すのですが、なかなか場所が決まらず、血管越しに皮膚の上を注射針が滑る滑る。
自分としては気分転換に楽しかったですが、フォロワーとしてはイライラしたようで、きつめの指導のもと、点滴の針が刺されました。
針がしっかり刺さったのかどうか少し心配していましたが、点滴は降りてきていたし、フォロワーもいいと言ってくれたので気にせず過ごすことにしました。

午前10時になり、手術のための最終確認となりました。
担当医が来て、膝にマークをつけられて、足の腫れを確認。
問題ないとのことで、手術決行が伝えられました。
手術は13:15が確定しました。
妻は11:45から病棟に待機して、手術室まで付き添ってくれるとのことでした。

手術の準備のために麻酔科の確認事項を聞いていました。
ふと、麻酔の種類を聞いてなかったので確認したところ、下半身のみの麻酔となるとのことでした。尿を取る管について、今すぐできるし、手術直前でもできるのでいつにするか聞かれました。
私は手術直前に麻酔が効いた後にしてもらうこととなりました。
痛いのは嫌なので、先送りにしてしまいましたが、これは英断だったと後日感じました。

そして時間になり、手術室へと向かう準備をします。
手術室へ行く前に右足にメディキュットのようなタイツをつけました。
術後の浮腫防止の意味があるということでした。
1人では当然つけれないので新人看護師につけてもらうことになりました。

タイツをつけてもらうときに聞いた話では、新人さんは入って2週間らしく、全然慣れてなくてごめんなさいと笑顔で言われた。
誰しも新人期間があるし、いいのだが、手術当日につけるかな?とは思いました。

その後はストレッチャーに移動し、手術着周りにタオルをかけてもらって移動を開始しました。
少し移動すると妻がおり、久々でもないのに顔をみれた喜びが大きかったです。
一気に余裕が生まれ、軽口をいえるくらいになったくらいです。

手術は怖いと思っていましたが、心強くなるのを感じました。
手術室までは看護師ばかり数人いるので妻とまともに会話することはできませんでした。
大勢の人の中で話すことも少し恥ずかしく感じるところもありました。
妻も緊張しているのかほとんど話しませんでした。
そして手術の階に到着しました。妻と別れを告げて手術室へ入ります。

手術室での出来事

手術室に入ると、看護師も変わって、腕の点滴を見てびっくりされました。
なんと点滴がちゃんと入っておらず、腕がパンパンに膨らんでいたらしいです。

手術室の看護師に痛くなかったか聞かれましたが、点滴中は若干痛い時もあるなとは思っていましたし、そんなもんじゃないのかと思っていたことを話しました。
それにしても腫れすぎとのことで、手術前に点滴を打ち直すことになりました。

最初は左手の肘の近くでしたが、今度は左手の甲の血管です。
手術室の看護師曰く、ベテランしか刺すことができないらしく、さらに私の血管は硬いようで、なかなか刺さらなかったですが、数分ですぐ入ったようです。
手の甲からの点滴はかなり痛く、なぜ手の甲になるのか全く理解が追いつきませんでしたが、今後の薬の投与などを考えると、確実な血管に刺さってくれる方が嬉しいと思うことにしました。

そして麻酔です。
麻酔は腰の背骨のあたりに針を刺して入れるようで、1度目に皮膚の表面の麻酔、2度目に下半身の麻酔、3度目にエピと呼ばれる薬の針を刺されました。

1度目は普通に痛覚があるので点滴とほとんど変わらない痛みでした。
2度目の麻酔がかなりきつく、腰がめちゃくちゃ痛い時に下手くそなマッサージを受けた時の腰が割れるような痛みでした。
しかも表皮が麻痺しているので、針が入ってくる感覚がすごくよく伝わりました。
思わず「針が入ってくるぅ↑↑↑!」と言ってしまい、看護師さんたちが笑っていました。
看護師さんたちがフォローするように、怖いならしゃべっていた方が絶対に安心するよと声をかけてくれました。

2度目の麻酔が入っている間から、足がだんだんと熱く感じられ、次第に座りすぎた時になるような痺れに変わっていきました。
痺れてくる前までに3度目の針が刺し終わり、感覚が少しずつなくなる気持ち悪さに恐怖しました。
実際、感覚が無くなる前に手術が始まったらもっと怖いですけどね。

その後、麻酔科医?の方が冷たい金属を当てながら感じる場所と感じない場所、微妙なところを確認して手術開始です。
手術が始まる前に尿の管を入れます。
入っているのか確認したところ、もう入ったとのことです。
全然痛みがなく、何か入っていってる?という感覚だったので、麻酔ってすごいと思いました。
ただ、なんだかずっと尿が出ている気分になります。
これは少し恥ずかしいものであると感じました。

手術直前に麻酔科医の方から眠気が強くなるガスは必要か聞かれたので迷わずお願いしました。
手術の時の音などを聞くのはまじでめっちゃ怖かったので。
口元に呼吸器みたいなものが当てられ、ガスがスタートしたようなのですが、口の形とサイズが合わず、まじでやばいから早く寝かせてくれ!と念じながら口で位置の調整をしている間に、落ちました。

そして、手術の最終盤で目が覚めました。
麻酔科医さんの腕がめちゃいいのか、縫合が終わるあたりのようでした。
15分もしないうちに全ての処置が終わり、看護師さんたちから終わったことや、これから痛みとの戦いがあることなどを聞きましたが、全く痛みがなかったことや、少し頭がぼーっとしておりあまりしっかりと記憶に残っていませんでした。

手術が終わって手術室から出るまでに覚えているのは、どうしても痛みに耐えられない時はこのボタンを押せ!と言われた背中の痛み止め、エピの説明でした。
あまりやりすぎると効果がなくなるので、30分に1回しかボタンを押しても薬は落ちないとのことでした。
よくできてるけど多分使わないなと思っていました。
昔から痛みに強かったこともあり、使わなくても大丈夫と思ったのかもしれません。
説明後、その場でレントゲンを取り、手術室を後にしました。

手術が終わったのが16時前だったと思います。
妻にも会えて、簡単に終わったことだけ伝えて私は病棟に戻されました。

手術後の状況

私と離れた妻は医者からレントゲン写真をもらい、私のプレート入り写真を確認したそうです。
後で送ってもらったのですが、よくこんなものが入るなと、感心するくらい穴だらけ、クギだらけになっていました。
これを抜くとかまじでやんのか?と不安になるほどでした。

病室に戻ると、右足にはフットポンプと呼ばれる電動揉みほぐし器が取り付けられ、マッサージが始まりました。
これはエコノミークラスシンドロームを防ぐためにあるもので、しばらくはつけっぱなしになるとのことでした。
新人看護師がつけてくれましたが、感覚がないので本当にマッサージされているのか不安になっていました。
幸い、1分に1回程度音が鳴り、動いていることが確認できるので、動いていることを確認できると安心して放置できました。
また、点滴と心電図もつけられました。
点滴は抗生剤などを投与するようでした。
心電図は術後24時間観測するためにつけるとのことでした。

手術後の夜

この後は時間ごとの体温と血圧を測るだけとなるので、基本はほとんど寝ていました。
術後も前は管が付いており、常時尿が出ている感覚でした。それでも眠気というか、疲れが強くて、すぐに眠ってしまいました。
体温と血圧を測る時だけ起きて対応するような状態でした。

計測後の少しの時間の中で、妻と母親から連絡もあり、それらに返事をしたりもしました。
術後の暇な時間にやろうと思っていたゲームアプリなどはほとんどやれる元気がなく、連絡以外は寝ていました。

ふと、計測などがない時間に目が覚めた時、フットポンプから音が聞こえない気がしました。
なぜだろう?1分に1回くらいなっていたはずなのに。
インターバルが長いような?これ、動いてないのかな?と思って、すぐにナースコールを押しました。
確認してもらったところ、止まっているとのことでした。
なんでやねん!殺す気か!と思いましたが、怒る気力もほとんどありませんでした。
直してもらいましたが、通常どれくらい動かすものか聞いたところ、24時間だと言われました。
殺す気か!とまた思いました。

その後、痛みはないかなど確認されました。
痛みが強いと思ったらエピのボタン以外にも痛み止めがあるので、呼んで欲しいと言われました。
それからは目が覚めるたびに、フットポンプが動いていることを意識して確認するようにしました。

午前3時ごろ、左足が熱く感じました。
痛みというよりは熱さが強く、段々と縫ったと思われるくるぶしからふくらはぎにかけて若干の痛みも感じるようになりました。
多少痛みだし、耐えられると思いましたが、痛すぎたと感じたときに薬を使っても効かないと思い、エピのボタンを押しました。
予想通り、やっぱり効きませんでした。
足の熱感は変わらず熱いままでしたが、どんどん痛みが強くなり、痛みが強くなるとさらに熱くなりる感覚がありました。
汗がじわじわと出てきて、暖房も入ってたかもしれませんが、正直冬とは思えませんでした。
とにかく次に薬が使えるまでの30分は我慢しないと使った効果がわからないと思い、ひたすら耐えました。

でも痛くてたまりませんでした。
泣くような強い痛みではなく、継続してじわじわと痛くなり、それが強くなるイメージでした。
30分経ったかなという頃に再度エピのスイッチを押し、数分も待てずナースコールを押しました。
痛み止めを出して欲しいと伝えました。

ナースから痛み止めをもらい、速攻で飲みました。
痛み止めはロキソプロフェンと胃薬でした。
飲んでからは、痛みは治る前兆、治り始めているということ!と考えて目を瞑り、できる限り寝るようにしました。
薬が効くまでどれくらいの時間がかかったのかはわかりませんでしたが、いつの間にか眠ることができたようです。

この記事を書いた人

アラサーリーマンで一児の父。日々過ごす中で気が付いたこと、面白かったものなどをシェアします。

テックをフォローする
骨折治療記
スポンサーリンク
テックをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました